有料老人ホーム 神奈川の限界
ラーメンとはいえ、現実には300円台から1000円を超えるまで、いろいろな価格設定があるわけだが、たんに安いからお客が来るのでもなければ、高いから繁盛できないのでもない。
安くておいしいということは大事なことだが、すべてではない。
とにかくこれで、ターゲットを絞り込むということの大切さは、よくわかってもらえたと思う。
実際には、大半のラーメン店は業態という発想とは無縁のところで営業している。
それでも、そこのお客は入っているのだが、それであなたは満足できるのだろうか。
本当に成功したいと思うのなら、まずここからよく考えてみることである。
そうすると、商品、サービス、雰囲気づくりのすべてに、新しい発想のヒントがみつかるはずである。
また、同じく繁華街といっても、どちらかというとショッピング街に近いような立地の場合は、幅広い客層を欲張ってもなかなかむずかしい。
一般には若い人たちをターゲットに絞ることになるが、その場合は、他の同業態を脱いで価格設定することは当然として、彼らのオシャレな利用動機を取り込めるお店づくりや、サービススタイルを考える必要が出てくる。
物件(貸し店舗)探しのポイント。
どんな物件(ふつうは貸し店舗)で営業するかは、これからの成否を大きく左右することだけに、物件探しでは、だれもが慎重になる。
もちろん、小規模店とはいえ保証金はかなりの金額になるのだし、内装工事を始めたらもう取り替えはきかないのだから、慎重になって当たり前である。
慎重に探せば失敗しないということではない。
ここを勘違いしないでほしいと思う。
物件探しでもっとも注意しなければならないのは、「いい物件」という固定観念を取っ払って考えてみることである。
いわゆる「いい物件」というのは、要するに一等地にある物件のことだ。
駅前とか繁華街の店前通行量に恵まれた場所が空いていれば、だれでも繁盛できそうに思うだろう。
実際、そういう立地で営業できれば、確実に客数を稼ぐことができるはずである。
そのこととビジネスとしての成功とは、必ずしも一致しない。
そういう一等地の物件は、当然のことに家賃.保証金が高い。
競争率も高いから、なかなか値引きもしてくれない。
そこに無理して出店して、はたして成功できるだろうか。
それでなくてもラーメン店は、客単価が低い。
まさに薄利多売のビジネスである。
多売といっても、自ずと限度がある。
超有名店になれば別だが、最初から客数を稼ぐのは無理だろう。
それなのに高い家賃を払うのは、いたずらに損益分岐点を高くして、利益を帳消しにしてしまうだけなのだ。
ましてや、無理な借金をして返済に追われるのでは、何のための出店なのかがわからなくなってしまう。
ところが、はじめての人が物件探しをすると、どうしてもこういう物件に目がくらんでしまいがちだ。
もっといい物件、もっといい物件と、どんどんエスカレートしていき、決まるものも決まらない、ということになる。
昔からいうように、立地の優劣ということはたしかにある。
あくまで一般論にすぎない。
しかも、いまいったように、その場所で成り立つ業種業態ということもある。
もちろん、ラーメンは日常食なのだから、できれば店前通行量はほしい。
店前通行量があれば必ず成功できるという保証は、どこにもないのだ。
現に、有利な立地にあり不利な立地の競合店に水を開けられているラーメン店は少なくない。
飲食業は、たんにモノを売るだけの商売ではない。
付加価値を売るビジネスだから、わざわざ客を獲得しやすく、立地の不利を容易に克服することができる。
とくにラーメン店は、ニーズが分厚いし、熱烈なファンをつくりやすいから、住宅地でも十分に繁盛できる。
どんな立地でも、プラスとマイナスの両面がある。
そのプラスをできるだけ伸ばし、マイナス面をカバーしていけば、二等地が一等地になるのである。
要はやり方次第である。
このことを頭に入れて、物件探しに取りかかってほしい。
居抜き物件はここに注意。
物件には、カラ店舗と居抜き店舗とがある。
カラ店舗には新築と中古とがあるが、いずれにしても、内装などは何もしていない状態の物件である。
一方、居抜きとは、前にそこで経営していたお店の内装や設備が、そのまま残されている店舗である。
居抜き物件の場合、内装.設備をそっくり譲り受けるということで、保証金の他に造作譲渡代を払うことになるが、前の経営者の、早く売って資金の一部を回収したいという思惑も働くから、一般には新築物件よりも安く手に入れることができる。
だれでも、せっかくオープンするなら、一から自分の好きなように設計し、自分好みのお店をつくりたいと思う。
開業資金の制約があるし、立地条件的に見ても買い得の場合もあるから、居抜きでオープンするケースは少なくない。
居抜き物件は、すべて中古である。
設備が古いから、新築に比べて不利ということはない。
ただ、居抜きの場合は注意しなければならない点がいくつかある。
まず、もっとも注意しなければならないのは、譲渡された内装.設備が本当に、そっくりそのまま使えるのかということだ。
前のお店がラーメン店だった場合は、多少の手直しが必要だったとしても、かなり利用できることが多い。
空調や厨房設備の場合、故障している可能性があるし、故障寸前ということもある。
また、それらがリース物件の場合、その支払い状況をきちんとチェックしておかないと、後々トラブルの元になる。
したがって、機器や什器備品については、こちらのマイナスにならないような契約書を、前の経営者と交わしておく必要がある。
内装が自分のイメージと合っているかどうかはもちろんのこととして、厨房については、とくに使い勝手を慎重にチェックしたい。
ラーメン店は、長時間の重労働である。
また、お客が立て込む時間帯は、厨房はまさに戦場になる。
使いにくさを我慢するのは無理だ。
結局、内装や厨房を直し、新たに機器を買い替、えることになるが、そんなことをして結果的に高くついたら、安く借りられるという居抜き本来の意味がなくなってしまう。
また、前のお店がラーメン店だった場合は、そのときの評判も注意しなければならない。
一般に居抜き物件は、失敗して撤退した店舗だからである。
しかも、こちらは新しくオープンしたつもりでも、お客はなかなかわかってくれなかったりする。
たんなる改装と勘違いされては、出だしからつまずく元である。
たんに商売が下手だったというのなら、別に問題はないが、味が悪くてお客がつかなかったとか、店主の態度が悪かったなどというときは要注意である。
とくに、食中毒とか傷害事件があった場合は致命的なマイナスになるから、撤退の原因は自分で徹底的に調べることだ。
何軒かの近所のお店で聞いてみれば、立地調査でもっとも大事なことは、できるだけ早く正確に、土地カンをつかむということだ。
知りたいのは、その物件のある場所は、自分のオープンしようとしているラーメン店にとってプラスかマイナスか、ということである。
かりに不動産業者が「おすすめ」といっても、その言葉を鵜呑みにしてはいけない。
別に業者を信用するな、といっているわけではない。
大事なのは「自分のオープンしようと考えているラーメン店」の立地として適正かどうかであって、ラーメン店向きといった一般論ではないからである。
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